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Q6..「録音編集法」は試す価値がありますか? 
(5歳男児の保護者の質問

 録音編集法と呼ばれるインターネットで知った新しい治療法に興味があります。簡単に説明しますと、まず通常十問かそれ以下の質問を用意して、大人(子どもがまだ話せない相手)が子どもに問いかける質問を、テープに録音します。子どもは、親子で同じ質問とその答えを自宅でテープに録音します。そして、この2本のテープから、大人の音声と子どもの音声だけを編集して1本のテープを作ります。子どもの前でそれを再生すると、子どもには大人が質問し自分がそれに答えているように聞こえることになります。先生はこの手法を用いた経験はおありですか。試してみる価値があると思われますか。

 息子は5歳ですが、幼稚園の先生にこれをお願いしようかと検討しているところです。息子は、1歳〜1歳2ヶ月頃話し始めましたがその頃から場面緘黙で、家族以外とは誰とも話したことがありません。現在、幼稚園や先生方は大変よくしてくださり、教室ではとても楽しく過ごしています。聞きとれないくらいの音ですが、先生の前で、口で小さな音をならしたりもするようです。

 息子は、2002年の2月からサイコロジストにみてもらっています。家族への発話にも後退が見られたため、その後7月の中旬から、ゾロフト(訳者注:日本ではジェイゾロフト)の服用を始めました。 25mgから始めて50mgまで増量しましたが、1ヵ月たった頃一日中あくびをするようになったため、元の25mgに戻しました。正直なところ、ゾロフトを開始してから目立った変化はありません。また、現在私達は新しいセラピストを捜しております。アトランタ地方で、認定セラピストか、知識のあるセラピストはいませんでしょうか。どうぞよろしくお願い致します。




 (エリザ・シポンブラム博士の回答)

録音編集法について

 私はこの手法を一度も用いたことがありません。私の治療方針は、子どもたちに対して誠実で率直な姿勢でいることです。私から見れば、この手法は子どもを「だます」のに用いている人がいるようですし、子どもの対処スキルの習得に何ら役立ちません。

 テープの相手とは別の人や新しい状況におかれた場合は、どうなるでしょうか? ほとんどの緘黙児は、ガラスのように繊細・敏感で、勘がよく、かつ聡明です。したがって、子どもを「だます」ような行為は、子どもに、疑いや混乱、もやもやした感覚を抱かせるだけでしょう。それゆえ、私はこの手法をお勧めできません。

 誠実さをもって子どもと共にとりくむこと、その子が主体的かつ積極的に取り組み、1度に1ステップずつ不安を乗り越えようとするのを支援することこそが、私がお勧めするやり方です。
(訳者注:録音編集法は、子どもに切り貼りして作成したことを説明して見せる場合、セルフモデリングとして有効と言われている)。

■ お薬について

 まず最初に、行動療法では、どんなことに取り組んでおられますか? 薬を服用しても、行動療法を行っていない子どもは、成果が出ても伸び悩んでしまいます。 息子さんが恐怖を克服するのを支援するためには、体系だてられた段階的アプローチが必要です。どうぞ、他の方々の質問もご覧になってくださいね。お子さんの対処スキルをつけるための多様な治療法について書いています。また、私の専門家としての意見では、ゾロフト50mgは、体重にかかわらず、5歳児には多すぎると思います。

 処方薬については、フルオキセチン(プロザック:日本未認可)か、パロキセチン(パキシル)に切り替えること、そして1度に1ステップずつお子さんを支援する専門家と取り組むことをお勧めします。お子さんは、園の先生とまだ1度も話したことがなく、家庭外でほとんどの人と話さない状態が続いているということでしょうか? その場合、非言語でなら応答できますか? もしもそれも難しいようでしたら、その時は、お子さんがその時の自分の気持ちを理解し測ることによって、まず非言語で応答できるように支援することが、最初の目標となります。



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