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 SMG~CAN(米国)Q&A

Q2.障害をもつ子どもですが、どうすればささやきモードから抜け出せるでしょうか?
7歳男子の保護者の質問)

 7歳の息子は、脊髄性筋萎縮症で、車いすを用いています。通常学校に通っており、教室では介助の先生が、教科書を持つなどの手助けを行っています。学校では3年前に入学した時から話しません。家庭では3ヶ月前までは普通に話していたのですが、今はささやき声でしか話せません(ある朝起きたときから、急にささやき声になりました)。

 最初の学年は、学校で全く話しませんでしたが、今は先生を除く全ての人にささやき声で話せるようになりました。あとは普通の大きさの声でどこででも話せるようにするだけです。ところが、このところ息子には全く改善が見られません。学校からは、先生に話せないのなら、来年度はこの学校には戻れないと言われました。プロザックを1mgから始め、現在は5mg服用しています。エリザ先生は、家庭での息子の変化についてどう思われますか。また、ささやき声のモードから普通の声が出せるようにする方法や、学校のことをどうすればよいかアドバイスをいただきたいです。




 (エリザ・シポンブラム博士の回答)

 ご質問ありがとうございます。私には、息子さんの不安が高まっているように思います。息子さんのコミュニケーションの困難を、身体の障害になぞらえてお話ししますね。息子さんは、筋肉をうまく使えず歩行が困難です。あなたは、息子さんが移動できるように、車いすを用意されたでしょう。彼のコミュニケーションや不安障害にも、同じことが必要なのです。つまり、息子さんが人とコミュニケーションするには、コミュニケーションや不安障害のための「車いす」が要ります。学校や家庭で、「教育的配慮」によって彼を助けることが、コミュニケーションのための車いすです。あなたは息子さんに、立って歩くように求めたりしないでしょう。それと同じように、彼に「ただ話すこと」を望むのでは無理なのです。私のたとえ話で、息子さんが、自分から選んで緘黙しているのではないことが、伝わるとよいのですが。

 息子さんが家庭で今ささやき声で話すのは、不安が高いことの直接的表れだと思います。おそらく学校で話すようにプレッシャーをかけられているので 、家庭でもプレッシャーが大きいのではないでしょうか。必要な対応を次に示しますね。

(1) SMG~CANサイトの場面緘黙についての資料を出来る限りよく読んでください。場面緘黙を克服できるよう子どもを助けるには、話すことのプレッシャーをすべて取り除き、それから、学校と保護者、子どもと専門家が力を合わせ、特定の技法やセラピーを用いて、非言語から言語コミュニケーションへと進めていく計画をたてます。今されているやり方では不安をさらに増してしまうだけです。息子さんが「ささやき声」になっているのは、家庭で不安を感じているからだと思います。

(2)息子さんには、IEP(個別教育計画)、あるいは504planの、教育的配慮を行うことが必要です。次のリンクの情報が役立つと思いますので、ぜひお読みになってくださいね。

 お子さんを助けるために、教育的配慮を行う必要があることが法律で定められているのです。「障害をもつ子どもChild with a Disability」という項目ですが、ここでいう障害をもつ子どもとは3歳から9歳までの子どもで、次のような分野で発達の遅れをもつ子どものことです。子どもによって分野が複数の場合もあります。
「身体の発達・認知の発達・コミュニケーションの発達・社会的情緒的発達・適応性の発達」
 学校は、息子さんに対して検査や総合的評価を行って、コミュニケーションの障害の程度を見定めることが必要です。

(3)場面緘黙をよく理解している専門家と取り組みましょう。子どもへの対応、学校への提言について、保護者を適切に導いてくれます。SMG~CANには、様々な資料がありますので、法律やお子さんのための教育的配慮について知識を得るのにどうぞお役立て下さい。緘黙から発話への道筋は、一足飛びには進みません。息子さんは、ささやき声で話せているとのことですが、その時彼は、自分をさらに押し殺そうとしているだけで、猛烈に高い不安におそわれてはいないでしょうか。

 お子さんは言葉を使わずに、自分がしたいことを自分から近づいて友達に伝えることができますか? 先生にはどうでしょう? 特定の友達と1対1でなら話せるでしょうか? もっと人数が増えればどうでしょう? セラピストがあなた方を適切に導くためには、多くの点についてあなたに尋ね、確認を行う必要があると思います。


(注) 脊髄性筋萎縮症とは、小児に起こる遺伝性・神経原性の筋萎縮症。

 



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