トップページへ   かんもくネット SMG~CAN(米国)Q&A   トップページへ 

     
緘黙に関する資料・情報
場面緘黙とは
Knet資料 Handouts
啓発資料
SMG~CAN (米国) Q&A
役立つツール
Knet News 
Knet事務局便り
 Knetからお知らせなど 
かんもくネットについて
ご挨拶・事務局紹介
会則
会員状況 Members
会員になったら
入会申し込み
正会員専用掲示板
 会員以外不可視
これまでの活動
お問い合わせ Post
その他
応援メッセージ
 Thanks for the
  encouragement!
 Knetがいただいた
 応援メッセージです
書籍案内 Books
リンク Links
 SMG~CAN(米国)Q&A


(5歳女児の保護者の質問)
 
 5歳の娘がいますが、場面緘黙かもしれないと思っています。3歳半から週3日のプレ幼稚園に通い始めたのですが、園では話さず、やり取りもせず、誰とも遊ばないということに気がついたのは、その頃でした。時折、一言で済むような返事を、かすかな声でささやくことはあるようです。

 赤ちゃん時代から顔見知りの子が2、3人いますが、自宅でさえその子たちとおしゃべりしたり、遊んだりしないのです! その子たちが家にやって来ると、もう私にしがみつくばかりで、自分の玩具で他の子が遊んでも、取られっぱなしの状態です。園では先生に自分から何かを頼むことはなく(例えば、飲み物が飲みたくても開けてほしいと頼めません)、他の子に叩かれても声も上げません。
 
 家では私にたくさん質問してきますし、反論したり説明したりもします。しかし、例えば「今日幼稚園で何したの?」というような、(イエス・ノーではなく)自由な返答を求める質問には答えないこともよくあります。
 
 遊戯療法を6ヶ月以上受けましたが、効果は見られませんでした。 児童専門の心理士と行動療法士からは、知的発達は年齢よりむしろ良好だが、ソーシャルスキルにかなり遅れがみられ、「広汎性発達障害(PDD)の疑いがある」といわれました。
 そして、精神科医から薬を薦められ、シロップとして飲むことが出来るプロザックかパキシル(※1)を試してはどうかといわれました。まだ幼いことを考えると、子どもにお薬を飲ませてよいのかと迷っています。
 
 そこで質問なのですが、娘はやはり場面緘黙だと思われますか? 広汎性発達障害なのでしょうか? このような段階で、お薬は適切と思われますか? それとも、もっと他のことをすべきでしょうか? プロザックとパキシルでは、どちらがよいと思われますか? また、適正量を教えて下さい。お薬は長い間飲むことになるのでしょうか? つまり、 お薬をやめると、悪化しますか? 娘のためにできることなら何でもしてやりたいと思っています。しかし、何が正しいのか確信が持てません。どうぞよろしくお願いいたします。




 いただいた文面からだけでは娘さんの診断を下すことはできませんが、広汎性発達障害という予備的診断は、重大で長期的影響があると申し上げねばなりません。どうか親御さん自身が広汎性発達障害や自閉症について十分な知識を得てください。そうすれば診断が納得のいくものとなるはずです。

 残念なことに、多くの場面緘黙児が自閉症(広汎性発達障害の1つ)と間違って診断され、学校生活の間ずっと、とは言わないまでも、かなりの期間誤った診断を受けたままでいるのです。重要なことは、場面緘黙の子どもは確かに普通に話す力を持っており、ある場所では全く普通に人と交流できるということです。しかし、自閉症の子どもはそうではありません!! つまり、あなたのお子さんが、あなたと全く普通にコミュニケーションできるなら、自閉症や広汎性発達障害という診断は疑問です。お子さんは、その場にそぐう適切な表情をみせ、アイコンタクトでき、笑ったり、おしゃべりしたり、泣いたりしますか? つまり、喜怒哀楽など様々な感情を示し、人とコミュニケーションする力があるでしょうか。「ソーシャルスキルに遅れ」という診断については、場面緘黙の子どもの場合そのような診断を受けることが多いのですが、これは単に検査者や医師の前で話すことが出来ないために、適切な受け答えができないというだけなのです。

 私から保護者の方へのアドバイスとしては、今後も専門家に助言を求めたり、資料を読んだり調べたりして、十分な知識を持つことをおすすめします。もしも場面緘黙と診断され、社交恐怖(社交不安障害)が原因であるならば、それに対するお薬を検討することをおすめします。お薬のタイプについて質問されていますが、パキシルとプロザックは極めてよく似ており、違いはさほどありません…。どちらがよさそうか医師に相談してみて下さい。私たちは通常ごく微量から始め、安全かつ効果的な量まで、毎週か隔週で少しずつ増量します。

減薬についてですが、反応は子どもによって様々です。減薬しても発話が継続し、普通に人と交流できる子どももいますし、症状が逆戻りして服薬継続が必要となり、減薬の見通しが立ちにくい子どももいます。これらの薬の子どもへの使用は近年始まったばかりで、長期・短期的な薬の作用についてはまだ研究中ですが、現時点の予備的研究では薬の安全性が示されており、長期的な有害作用は認められていません。


(※1訳者注:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)。プロザックは、2011年5月現在、日本では認可されていない)


  SMG~CAN(米国)Q&A 目次に戻る