2007年4月22日(日)

日刊! 関西インターネットプレス
http://blog.mag2.com/m/log/0000000122/から、以下の記事が約5000人に配信されました。

バージニア事件に絡めて書くのはマイナスもありますが、
読んだ人が「場面緘黙症」に関心をもっていただくきっかけになればと思いました。
本文のSMJリンクについてはSMJ管理人に、 ここに記事を貼ることは関西インターネットプレスに了承いただいています。

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 2007年04月20日(金)   第2393号
 日刊! 関西インターネットプレス
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■本日のコラム「米大学内銃乱射事件〜何が彼を追いつめたのか?〜」
 金曜日担当:P-CUBE テレビ番組制作 ディレクター 池田 由利子

私の姉は臨床心理士です。
今回、「アメリカで起こった銃乱射事件」の事件について気になる報道があるというので、急遽、記事を私の代わりに書いてくれることになりました。
以下は、その記事です。

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はじめまして。小児科心理士とスクール・カウンセラーをしている角田圭子(カクタケイコ)といいます。

バージニアでの事件のチョ・スンヒ容疑者(23)は、「幼いころから無口で親を心配させていた」「静かで控えめ」「極端に引っ込み思案だった」などと報道されています。
 そして、「場面緘黙症Journal」http://smjournal.com/というサイトのブログ記事によると、彼が場面緘黙症(selective mutism)だった可能性を示唆する内容を含むプレスリリースがsocialanxiety.com により配信されたというのです。この記事は Market Wire という会社を通じて、米国Yahoo!や英国Yahoo!など、あちこちに掲載されています。

 「場面緘黙症」は、なんと読むと思いますか? 「ばめんかんもくしょう」です。皆さんは「場面緘黙症」耳にされたことはあるでしょうか? 
「選択性緘黙」とも言います。家では普通におしゃべりできるのに、幼稚園や学校で話すことができない状態を指し、発症率は1000人に7人と言われてます。ちょっと大きな学校なら1人はいる計算になります。日本では一般によく知られていない、子どもの不安障害です。寡黙(かもく)は言葉が少ない状態ですが、「場面緘黙症」は「社会不安」がベースにあるというところが「寡黙」とは違います。本人は話したいのに、学校等では、どうしても声が出ないのです。まるで1日中舞台に上がっているような状態を想像してみてください。
 衝撃的な犯罪事件が起こると、その原因が「病気」や「障害」に結びつけられることが多いのです。発達障害の「アスペルガー症候群」の少年が犯罪を犯した時も「アスペルガーだから、犯罪を犯した」という誤解が広がらないか気になりました。海外の報道が日本に入ってきた時「場面緘黙症だから、犯罪を犯した」とならないか、それがとても心配です。それでなくても、日本では「場面緘黙症」の理解や支援が遅れていて、「親の育て方が原因」とか「放っておいても大人になればそのうち治る」などという誤解が蔓延しています。私は「かんもくネット」という任意団体をこの4月に立ち上げたばかりで、海外の資料を日本の紹介して行くために、今募金を募っています。皆さんにもぜひ関心をもっていただきたいです。
詳しくは http://kanmoku.org/

 この障害はたいてい非常に内気な方が多く、人に攻撃を向けるようなケースは極めて希です。彼が本当に「場面緘黙症」だったのか、もっと情報がないとわかりません。ただ、はっきり言えることは、たとえ彼が「場面緘黙症」であったとしても「場面緘黙症だから、犯罪を犯した」のではなく、「場面緘黙症の適切な支援を受けてこなかったために、犯罪を犯した」ということです。

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