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2007年12月28日

「○○療法」より大切なこと

最近気になることは、
「○○療法で治る」「○○療法では治らない」などどよく言われるけれども、
大切なことを見落としがちではないかということです。

 

(1)子どもの状態理解

 ・ 保護者と学校、専門機関、スクールカウンセラーなどが協力して、
   場面緘黙の基本的理解をする(Knet資料No.1とNo.9参照)。
 ・ 子どもの発達・認知や知能・情緒等の特徴などの「子どもの全体像」、
   「子どもの不安と発話の状態」を把握する
   (Knet資料No13とNo.4とNo.5参照)。

(2) 適切な環境を整える。

 ・ 家庭と学校で、不安の少ない環境を整える。
 ・ 先生と子どものコミュニケーションを大切にする。
 ・ クラスの理解を促進させ、不登校やいじめに注意する。
 ・ 保護者の心の安定をサポートする。
 ・ Knet資料No.2とNo.12(学校の教師向け)
 ・ Knet資料No.8(幼稚園・保育園向け)
 ・ Knet資料No.10とNo.11とNo.7(保護者と教師向け)をご利用ください。

(3) その子に有効なアプローチを検討する。

 ・ 子どもにあった治療法や取り組みを検討する。
    (行動療法的アプローチ・遊戯療法・少人数グループ活動
 ・ 言語面や身体面からのアプローチ・・・・)
 ・ スモールステップ(行動療法的アプローチ)により、子どもの不安を軽減し、
    自信や達成感を育て、人とのコミュニケーション体験を広げていく。

 

(1)と(2)があって初めて、(3)に効果が見られます。
どんなに優れたセラピストや医師が○○療法しても、
(1)と(2)がなければ、回復は難しいと思います。
会員の間での情報交換でも(1)と(2)の大切さを実感します。

何よりも大切なのは、
「子ども自身が『理解されている』『自分のことをわかろうとしてくれている人がいる』

と感じていること」

だと思います。

保護者は子どもの1番の理解者になってあげることができます。
場面緘黙の症状がある子どもは、みんなその症状の背景が異なります。
抑制的気質、ことばの問題、認知機能、感覚統合や運動機能などの身体面・・・
症状の背景をよく理解すること。
そうすれば、どのような支援を行なえば子どもが安心していられるか、
環境整備にどんな工夫が必要か少しずつ見えてきます。
保護者と学校と相談機関の連携して、子どもを理解し、安心できる環境を作ることが望まれます。

場面緘黙がどういうものなのか、ぜひ Knet資料をお読み下さい。
「場面緘黙児への支援」と「 Knet資料」を持って、相談機関や医療機関をたずねましょう。

場面緘黙の認知度が低いため、新しい研究に基づいた場面緘黙についての知識があるセラピストは少ないようです。
「行動療法的アプローチ」についてリードできるセラピストはまだ少ないようです。

すぐに自分や子どもにあった相談機関を見つけることは難しいかもしれません。
今かかっているセラピストにすぐに理解してもらえるのは難しいかもしれません。
でも、きっと力になってくれるセラピストが見つかるはずです。
場面緘黙の治療は長期戦です。
保護者の安定がとても大切です。
長い道のりを一緒に走ってくれる「伴走者」を見つけることがぜひ必要と思います。